仕事編(業務命令「花火の場所取り」)2007-08-05 Sun 01:36
・・・・プロジェクトX風・・・・ (プロローグ) 豪雪地帯、新潟県長岡市。 長岡の8月2日・3日は特別な日だった。 先の大戦で焼け野原となった市街の復興と、犠牲者への鎮魂の意味を込めた大花火大会がその日に行われるのだった。 長岡祭りだった。 そして、この長岡を2004年10月23日、新潟県中越地震が襲った。 以来、長岡祭りにはその復興を祈願する想いも込められることとなった。 その象徴が、不死鳥のように幅1.6キロで大空に舞い上がる大花火「フェニックス」であった。 人口28万3千人の長岡市に、その二日間は約80万人の観光客が花火見物に訪れた。 市内の道路は至る所で交通規制が敷かれ、街は車と人でごった返した。 花火大会会場は、早い時間から人であふれかえり、少しでも良い場所を求めて、熾烈な場所取り合戦が繰り広げられた・・・・。 日中の気温は37度。 灼熱の炎天下となっていた。 その混雑と暑さを極める会場に、業務命令で場所取りに向かう一人の男があった。 ヒロカツであった。 これは、花火会場の場所取りをめぐる一人の男の壮大なドラマである。 (ここで主題歌「地上の星」入る) (本編) 新潟県のある企業に勤めるヒロカツは昼食を食べるところだった。 なんとなく胸騒ぎのする昼休みだった。 ヒロカツは昨日の花火見物で飲み過ぎてしまい、ご飯がのどを通らなかった。(8月3日のブログ参照) が、結局、全部食べたのだった。 昼食を食べたら元気が湧いてきた。 ヒロカツはひたすら午後の仕事に励んだ。 そこへ、いつもご機嫌の営業所長が、こんな調子で現れた。 「ヒロカツ君も知っていると思うが、今日、社長が本社からお見えになる。予定には無かったことだが、長岡の花火大会をご覧に入れようとわしは考えている・・・・。」 営業所長は続けた。 「なにぶん急に決めたことで、花火大会の席を会社としてキープしてはいない。そこでひとつ、ヒロカツ君に頼みたいことがあるんだが・・・・。」 営業所長は申し訳なさそうに、しかし明るく続けた。 「炎天下の中、ご苦労だが、ヒロカツ君にその花火大会の席取りをお願いしたい。7人分、なるべく良い場所で確保してほしい。今日は週末でかなりの人混みも予想される。道路も混むだろう。さしあたって、今、直ぐにでも出かけていって欲しい。」 ヒロカツは言った。 「急にそんなことを言われても、今やっている仕事も中途半端だし・・・・。」 (午後の睡魔に打ち勝つのがヒロカツの主な仕事だった。) いかにも、行きたくなさそうにヒロカツは答えるのだった。 しかし、ヒロカツのこころの中は、実は違っていた。 本当は超ラッキーと想っていた。 ヒロカツは脱兎の如く会社を後にした。 会場に着くと、3時だった。 昨日よりも3割くらい観光客が多いようだった。 確かに人でごった返しており、場内には熱中症に気をつけるようアナウンスが響いていた。 気温は地面の照り返しを受け、37度を超えていた。 が、ヒロカツは暑さなどは関係なく、心はまるで南国の様にさわやかだった。 暑さを喜んでいるようでもあった。 訳があった。 これであった。 会場に向かう途中、コンビニで調達したのであった。 ヒロカツにとって場所取りは喜びのひとときであった。 ビールが喉を、目の前の信濃川の流れのように下っていった。 ヒロカツは満面の笑みを浮かべ、幸せを感じていた。 が、350ml缶を3本いった頃、身体に変化が現れ始めた。 飲んだビールと同量の汗が出て、体力を消耗している様だった。 心にも変化が現れた。 南国のイメージが変わってしまったようだった。 砂漠であった。 やはり暑かった。 ヒロカツは昨日もここで、同じように場所取りをやっていた。 昨日は暑くても、仲間4人と励まし合えた。 (ビール一気などやっていたのが励ましだった) が、今日はひとりだった。 だんだんと睡魔が襲ってきた。 意識がもうろうとしてきた。 昨日の疲れと今日の暑さがもとで、熱中症になったのかもしれないと思った。 が、真実はただ、酔っぱらっただけだった。 ヒロカツは、まどろんでしまった。 時間がどの位経ったのだろう、急に激しい閃光が脳裏を襲った。 ヒロカツは薄れた意識の中で、何かを無意識が感じ取ったのだった。 ・・・・。 これであった。 ヒロカツは熱中症の幻覚かも知れないと思った。 しかし事実だった。 彼女の後にもミニスカおねーさんが現れたのだった。 友達どうしのようであった。 ヒロカツのおねーさん感知アンテナの感度はすばらしいものがあった。 酔っぱらっていても機能したのだった。 理性が薄れた分、より感度が増した・・・・というのが本当のところだった。 ヒロカツは変な気分に襲われた。 おばかなイメージが出ては消えた。 このままでは、イメージに飲み込まれると想った。 飲み込まれる前に、飲んでしまえと想った。 やはりこれであった。 5本買っていたのであった。 7時に営業所長と社長たちが到着した。 場所取りから4時間が経っていた。 営業所長は言った。 「ヒロカツくん、本当に暑い中ご苦労様だったね。まーこれでもやってくれたまえ。」 ヒロカツの前によく冷えた缶ビールが差し出された。 この人はいつもこうであった。 その後7時半から大花火大会となった。 ヒロカツの身体はへろへろだった。 暑さと邪心に打ち勝ちながら業務命令をこなしたのであった。 壮絶なドラマであった。 (主題歌「ヘッドライトテールライト」入る) (エピローグ) 花火大会のラストに復興の花火「フェニックス」が打ち上がった。 平原綾香の「ジュピター」がBGMでかかっていた。 人々の目には涙があった。 約3分つづくフェニックスの最後に打ち上がった花火の形は、まさしく不死鳥であった。 http://jp.youtube.com/watch?v=uL9xukdoUBc(フェニックスの映像) (今日の体重63.0・・・・飲み過ぎだあ、英語耳practice49終了??)
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